水道屋は悪徳業者が多い?
結論ですが、ほとんどの業者が真面目に仕事をこなしてます。むしろ悪徳業者を探す方が難しいです。
しかし、現状としてお客様が水まわりのトラブルで悩まれていて、わらにもすがる気持ちで修理依頼されているのにも関わらず、裏切るような形になってしまった。もしくは不義理な態度で接し不快な思いをさせてしまったことは、我々同業者としてお詫びするほかありません。
私としてはこういった一部の心無い業者により、水道業界全体のイメージが悪くなるのが大変悲しく思います。
さらに水道屋の仕事は隠蔽部の仕事が多く地味なため、真面目に頑張っててもわかりずらいものなので、悪徳業者や不祥事の報道がされるたびに肩身の狭い思いをすることになります。
失敗しない水道屋のえらび方
こちらはYouTube動画で公開しております
誤解を生みやすい理由
水道屋さんのイメージが悪く誤解を受けやすい理由
1.「悪徳業者に注意して下さい」といったビラが出回り、注意喚起されている
2.入札がある業界であるため、しばしば談合の疑いがかけられ報道される
3.最近では材料偽造の報道がされる
4.役所(公務員)関連の仕事をしているため、ツッコミしやすい
5.学歴や経験が要らないため
6.そもそも、粗暴の悪い人が多そう・怖い
といった理由じゃないでしょうね。悲しい話もあれば、耳が痛い話もありますが、順番に検証してみます。
誤解を生まないためには
1.悪徳業者は本当にごく1部存在するかもしれません。とはいえ、避けることは簡単です。
① まずは、お近くの水道局に紹介してもらってください。そのときに指定業者一覧表をもらうかも知れません
② その業者の中で最寄りの水道屋さんのホームページがあればご覧いただきたいです
③ ホームページがなければ、電話で見積りが可能かどうか確認(メーター検針で判明した漏水などは厳しいです)
④ 見積り可能なら依頼、見積りが無理な場合でも概算いくらかは確認する
⑤ 作業日時は確実に打ち合わせ、可能なら在宅していた方が良い
⑥ 作業内容の説明をもらう
⑦ 作業完了後、変更等がないか確認
⑧ 請求書を受け取り、ご納得いただいた上のお支払い
といった流れが理想です。ただし、ここでご理解いただきたいのが、作業員は言葉遣いやコミュニケーション能力が未熟な人も多々存在します。その場合は、各業者の事務所から説明を受けていただくようにお取り計らいいただけると幸いです。
2.入札業界の不祥事の代名詞、談合を根絶するには
① 既に対策がされており厳しく規制されてます!
② 入札参加業者が不明である(業者同士の談合防止)
③ 最低価格が不明である(最低価格ありきの入札が狙えない)
最低価格近くを狙う競争入札を継続していると工事単価が下がり、支払いが厳しくなり、間接的に工事の質が落ちるキッカケになります。安かろう悪かろうではありませんが、安価が正義ということではないと思います。
そこで、あえて提案させていただけるとしたら予定価格と最低価格の間の金額で、施工希望業者のみの完全抽選ですね!そうすれば、賃金支払いの厳しい現場が減るし、材料偽造は起こりえなかったかもしれません。
3.材料の偽造、防ぐには
① 無理のない設計かどうか確認する(工事金額・材料の流通経路など)
② 仕様書で内容に問題がないか確認する
③ 設計図書・仕様書を熟知しているか確認する
④ 現場での監督員による確認・指導が徹底されているか確認する
業者側において偽造した事実は真摯に受け止め反省しなければならない内容ではありますが、役所側にも設計調査不足、低価格入札を助長する入札体制、現場における確認、指導不足による部分もあります。どちらにしてもメディアに突っ込まれやすい部分ですね
4.役所関連の仕事をしていると不利な点が多いのは事実
① 水道局職員(公務員)は水道料金や税金から給料が支払われているというやっかみがある
② 過去に職員と業者の癒着があったため水道局のイメージが悪い
③ 修理は水道局職員が来るから無償だという思い違い(水道局職員=水道業者と思ってられるケースが意外とある)
④ クレーマーによる役所に通報される(痴呆のお客様も稀にあります)
確かに、水道局指定業者としてお客様から仕事を民間契約として修理工事などを請けております。役所から紹介をいただいているため無償で直ると思い込んでる方、すぐに来て直してくれると思い込まれている方や何でも苦情にしてしまう方もいらっしゃるのが事実です。そこから派生してオオゴトになることが多々あります。大半は些細なことが原因だったりしますので、我々としても至らないところがないかが注意が必要なところであります。
5&6.学歴なし・未経験・粗暴だったかもしれませんが
① 清潔感のある服装、ヘアースタイルにする(ヘアースタイルは永遠のテーマですね)
② 金額・作業説明は確実に行うようにする
③ 適切な言葉遣い・柔軟な接客を心がける 他
見た目がヤンチャな人が多い業界なのであまり知られてませんが、水道屋の若者は思いのほか素直な人が多く、①のヘアースタイル以外は改善できている人が多いです。さすがに語彙力という面では難しいかもしれませんが、誠実であろうとは努力してる人が多いと思います。
ただし、どうしても学歴社会なので偏見を持った方が多くいられます。難しいこととは存じますが、初見だけで判断したり、偏見を持った情報に流されないでいただきたいと願うばかりです。
水道屋の役割
水道は私達の生活に欠かせない大切なライフラインです!
蛇口をひねれば水が出る、トイレを流せば便が流れる、風呂のリモコンにスイッチを入れたら浴槽にお湯が溜まるなどの現在では当たり前の住宅設備です。
そんな水まわりですが、経年劣化・地震、凍結などで水漏れしたり、異物が引っかかり・汚物が長期間堆積し、詰まったりします。水まわりに不具合が起こると水道料金の増加・漏れた水による家電の故障などの物的損失や水量や漏れる水によっては地盤沈下・地質悪化・カビなどの後発的症状が起こりえます。
そのような状態を改善・防止し、当たり前を守る仕事、それが水道屋さんです。
水道屋さんの仕事は下記のとおり
1.浄水場から配水するための配水管布設工事
2.配水管から住宅に水道を送るための給水装置工事
3.水を供給する給水管、給湯器からお湯を供給する給湯管、使用した水を排出する排水管
(配管工事)
4.トイレや洗面台、給湯器、お風呂などの住宅設備の設置工事
5.住宅から排出された排水を下水道本管へ接続する取付管工事
6.下水処理場まで汚水を流すための公共下水道工事
7.水まわりの修理全般 他
といった具合に多種多様の仕事を日々着々とこなしております。
正直、綺麗な仕事ばかりではありません。読者様もご存知のとおり3K(危険・汚い・きつい)の業界ですので、若手の就業定着率は年々下がり、高齢化が進んできております。
まとめ
ライフライン事業で365日24時間、水道に異常が起こればすぐに対応しなければならない、労働者泣かせな常識があったりするため、働き方改革の恩恵を受けにくい業界でもあります。とはいえ、今後も存続すべき大事な仕事です。
そのために次世代に継ぐ必要がありますので、これから業界単位での技術や考え方の進化が必要だと私は感じております。
中小零細企業では難しいことかもしれませんが、技術面ではどうにかAIを導入できないかとか、休日は全員が週休二日になるようにフレックスタイム導入などを検討し、健康寿命を侵さない生き方を多くの水道屋さんに提案・実現できたらと・・・そうすれば、激務でクレームやトラブルを起こすことも減るでしょう
少しでも水道屋のイメージが良い方向に変わっていただければ幸いです。
これからもよろしくお願いいたします!