5つの承認力を広げたい!業績も上がり、働く人も幸せに
と聞かれて「幸せです!」と自信をもって答えられる人は何割いるんでしょうか
仮説ですが、幸せです!と答えられる人はそこに居場所があり、評価してもらえ、実際成果も出して、待遇も満足しているといった会社か待遇はいまいちだけど、仲間との人間関係も良好、社長も尊敬できる人という環境に満足しているのかもしれません。
しかしながら、実際のところ「幸せです!」と答えられない人のほうが多いのではないのでしょうか?そりゃあ、プライベートの方が幸せだと感じていることでしょう。私は正直それで良いと思いますが、働くことでも幸せと感じられるのであれば、より幸せである時間を増やすことができますよね。
そこで、以前からYoutube動画を拝見させていただいている鴨頭嘉人さんの動画で社会全体に効果がありそうな概念を紹介させていただきます。できることなら管理職の方、リーダー的ポジション、後輩がいる方に参考にしていただきたいです。
5つの承認力
さっそく、5つの承認力について説明いたします。ここで”承認”という言葉ですが、意味は「その事柄が正当だと認めること。もっともだと認めること。」です。決して”褒める”という意味ではありません。
- 結果承認・・・ある行った事柄により生まれた成果を承認すること。
- プロセス承認・・・例え成果にならなくても成果に至るまでのプロセス(工程)を承認すること。
- 行動承認・・・プロセスまでは考えていないが、行動したことに対して承認すること。
- 意識承認・・・行動にも示していないが、持っている意識・思考に対して承認すること。
- 存在承認・・・まだ意識もしていないようだが、その場にいること自体を承認すること。
結論ですが、上記の承認力のレベルは一番下の存在承認が一番高いです。そして一番難易度が高い承認力です。
それでは各承認についての上司と部下の会話と部下の心の中をフィクションで私達夫婦がお送りします。
結果承認
結果が全てだからな。よくやったぞ!
プロジェクトの進め方には反対してたくせに・・・(心の中)
承認レベル1。ぶっちゃけ誰でもできる。ダメな上司レベル。これすら出来ないなら上司失格!笑
プロセス承認
プロセスは良かったんだ。次に生かそうな。
結果は残念だったけど・・・やり方は間違えてなかったんだ。良かったぁ(心の中)
承認レベル2。普通にいる上司レベル。一応見てくれている上司。
行動承認
そのことで他の皆も問題に気付くことができた。感謝しているよ。
うそぉ。見ててくれてたの?なんか嬉しい(心の中)
承認レベル3。良い上司レベル。客観視ができる上司。
意識承認
承認レベル4。理想の上司レベル。人の内面にアプローチできる上司。
存在承認
この人が上司で本当に良かった(心の中)
承認レベル5。上司の中の上司レベル。どんな人(ヤンキーとか)からでも信頼を得るモテモテ上司(笑)
ざっとこんな感じですが、想像できましたでしょうか?
管理職、リーダー職の方は自分がどの承認力レベルにいるか、その時々で変わるかもしれませんが、どのレベルに辿り着きたいか考えてみる必要があります。
まず、レベル1と2は日本における上司の常識なので、あえて省略させていただきます。
そして、レベル3の行動承認は、結果もプロセスも不適合であっても、行動したこと自体を承認するということですが、近頃あちこちのリーダーシップセミナーで取り上げられるようになってきました。ようやく世間で出回るようになってきたということです。ただ、それまでは行動してるだけでは評価されない。そんな厳しい社会でこれまで私達は仕事をしていたという意味でもありますね。
では、レベル4の意識承認は、このくらいになると超能力感が出てきます。それだけ珍しい上司ってことですが、予備軍はたくさんいると私は思います。なぜなら、日本人は内向的な人が多いからです。内向的な人の多くは感受性が高い傾向があります。
高い感受性がゆえに、人の顔色が見えてきて、傷つきたくないから内向的でいるのですから。決して、悪い意味で言ってるわけではありません。意識が自分に向きすぎてるから能力が発揮できてないだけで、他人に向ければ・・・この意識承認が可能ってわけです!
かく言う私も内向的ですので、このレベルならいける気がしますw
感じ取れるのはもはやスキルです
最後に一見簡単そうなレベル5の存在承認は、つまはじき者であっても、誰にでも同じ接し方が必要になりますので、難易度が高いのです。遅刻しても「よく来てくれたな!遅刻しても来るなんて真面目だな。ありがとう」で始まり、「明日もよろしくな!やめるなよw」で終わるわけですから。自分のもやもやで否定したり、戦ったりしないなんて凄い概念だと思いますよね。
さて、テーマの内の、「働く人を幸せに」という部分についてお話いたします。
働く人を幸せに
レベル3~5の承認力を使えば、なぜ働く人が幸せになれるのか?それは、相手の承認欲求を満たすことができるからです。承認欲求といえば、以前の記事(嫌われる勇気)のアドラー心理学により承認欲求を否定してます。(概要は下記リンク)
しかし、今回は承認欲求を満たしてあげるという逆説の話をしています。
なぜなら、承認欲求は完全には消せないからです。それは、人間はどうしても助け合って生きていかないといけない生き物であるからです。どんな物もどんなサービスも誰かが作り、運営しているから成り立ってます。そこには必ず誰かに喜んでもらいたい。多くの人に認めてもらいたい。という気持ちが少なからずあります。そんな中、誰からも承認を受けずに生きるのも寂しいものです。
そして、そもそもこの日本は島国なので、自分たちを守るためってのもあってか、文化・慣習や世間体というのを大事にしてきました。常に謙虚にふるまうことを善しとし、他者と競合しない道を常に選ぶ、集合体としては優秀な国ではあると思いますが、個々の承認の文化が浸透しておらず、個人あたりの自己評価は低い傾向が強いように思われます。
結果的に、現在は自己肯定感・自己効力感の両方について先進国最低なレベルに落ち込んでおり、幸福度の低下、さらには業績アップにつながらない理由の一つになっているのではないでしょうか
それぞれの承認を考える
なぜ、この5つの承認を上司が行うと業績アップにつながり、働いている人が幸せになれるのか
そこには、おそらく過去が関係してると私は考えております。
年齢順で考察していきます
0歳~5歳
人生において最も存在承認が行われる年齢
左が子供 → 右が親
泣く→ 来てくれる
笑う→ 笑顔になる
叩いてみる → 反応してくれるなど
この期間は主に自分がここに生まれてきて良かったと感じられる時期
この時期にほとんど相手をしてもらえなかった子供は存在承認が不足気味になり、自分は生まれてこなければ良かったと感じる。
2歳~5歳
人生において最も意識承認が行われる年齢
左が子供 → 右が親
反抗する → 気持ちを代弁する
先読みして持ってくる → お礼を言う
泣くのをこらえる → どうしたのかと聴く
この期間は主に自分の内面を理解してもらえていると感じられる時期
この時期にほとんど気にかけてもらえなかった子供は意識承認が不足気味になり、あまり考えることをしなくなる。勉強もしないかも?
3歳~小学校以上
人生において最も行動承認が行われる年齢
左が子供 → 右が親
お手伝いをする → 感謝される
勉強をする → 褒められる
喧嘩する → 場合によっては仲裁
この期間は主に自分の行動を見てもらえていると感じられる時期
この時期にほとんど見てもらえなかった子供は行動承認が不足気味になり、あまり行動しなくなる。引きこもる。
小学校以上
プロセス・結果承認が行われる年齢
左が子供 → 右が親
受験に受かる → 褒められる
コンクールで優勝する → 褒められる
部活で準々決勝敗退 → プロセスを褒められる
プロセス・結果承認は大人になってもずっとある承認
プロセスも結果も承認がないと、非行になります。
以上です。
まとめ
前項から、これらの各承認が大人になっていても不足しているからこそ、自己肯定感が低く、業績も上がらず、人間関係も良くならない。だから、幼い頃の各承認を順番に蓄えさせることにより、部下や後輩の自己肯定感の向上につながります。
自己肯定感が高まると自己効力感も自然に上がってきますので自信がつき、どんどん議論や行動が増えていきます。
結果として人間関係が向上し、業績が上がるという結果に結びつくというわけです。
今後5つの承認力を各社リーダーが推進していき浸透させることで、この社会全体が明るくなる。そういう未来が実現したら良いなと、今回は記事にさせていただきました。
今後ともよろしくお願いいたします。